Title : |
ファロー四徴症に対する外科治療の問題点 |
Subtitle : |
原著 |
Authors : |
竹内成之, 川田光三, 今村洋三, 林郁夫, 小田桐重遠, 四津良平, 加藤木利行, 井上正 |
Authors(kana) : |
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Organization : |
慶応義塾大学医学部外科 |
Journal : |
日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : |
28 |
Number : |
9 |
Page : |
1379-1388 |
Year/Month : |
1980 / 9 |
Article : |
原著 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
慶大外科におけるファロー四徴症根治手術例は194例でうち25例(13%)の手術死亡を認めた. しかし1974年以後(後期)は89例中死亡4例(4.5%)と改善がみられた. この後期症例中二期的根治手術例は20例で手術死亡を認めなかった. また同時期に行ったBlalock-Taussig手術は1歳未満14例(うち6カ月未満9例)を含む34例で死亡は1例(3%)であった. 遠隔期心カテ・アンギオ施行101例中8例に肺動脈収縮期圧50mmHg以上の肺高血圧を認めた. これら症例と後期手術死亡例の術前アンギオ所見を中心に検討を加えたところ手術方針に影響すると思われる肺動脈形態の特徴ある所見が認められ, これをA, B, Cの3型に分類した. とくに本症の外科治療方針を決定する上に最も重要と考えられる肺動脈形態はA型(一側または両側の肺動脈低形成)で, 後期手術死亡4例はいずれもこの型に属していた. 現在の著者らの本症に対する外科治療方針を以下に示す. 1)待期的根治手術は原則として2歳以後に行う. 2)symptomatic infantsに対してはBlalock-Taussig手術を選択する. 3)肺動脈低形成例に対しては年齢にかかわらずBlalock-Taussig手術を行い肺動脈の成長を期待し二期的根治手術の方針をとる. 4)右室切開, 心筋切除は. 最小限度に止め, 積極的にパッチによる流出路拡大を行う. |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
ファロー四徴症, 根治手術, Blalock-Taussig手術, symptomatic infant, 肺動脈低形成 |