アブストラクト（28巻9号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 小児僧帽弁逸脱症候群3例の外科的治療経験 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 松村誠, 三好信和, 磯野基明, 村下純二, 中垣満, 田口一美 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 広島大学医学部第1外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 28 |
| Number ： | 9 |
| Page ： | 1433-1440 |
| Year/Month ： | 1980 / 9 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | われわれは最近2年間に, 中等度以上の僧帽弁閉鎖不全を呈する, 小児の僧帽弁逸脱症候群3例を経験した. 症例は, 8～15歳の男2例, 女1例で, 心エコー図にて収縮期の僧帽弁エコーの左房への逸脱, および左室造影にて収縮期の僧帽弁の左房への逸脱と中等度以上の僧帽弁逆流を認めた. うっ血性心不全症状の発現および各検査所見より, 手術適応を決定し, グルタールアルデハイド処理異種(ブタ)生体弁により, 僧帽弁置換術を施行した. 切除僧帽弁は, いずれも高度の粘液変性像を呈した. 3例中1例に, 術後比較的早期に, 弁尖の石灰化による高度の弁機能不全を認め, 再弁置換を要した. 本症を含め, 小児期の生体弁による弁置換は, 石灰化等の弁機能不全をきたす頻度が高く, 慎重であらねばならない. はじめに 僧帽弁逸脱症候群は, Prolapsing Mitral Valveとも呼ばれ, 非リウマチ性弁膜症のうち, 最近注目されている疾患の1つである. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 僧帽弁逸脱症候群, 僧帽弁閉鎖不全, 粘液変性, 僧帽弁置換術, 生体弁 |
