アブストラクト(28巻10号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 大動脈冠状動脈吻合術による左冠状動脈肺動脈異常起始症の1治験例
Subtitle : 症例
Authors : 相馬康宏, 伊藤豊彦, 西川邦, 茅野真男*, 高橋哲夫*, 藤井効*, 小野康平*
Authors(kana) :
Organization : 足利赤十字病院循環器科, *足利赤十字病院内科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 28
Number : 10
Page : 1565-1569
Year/Month : 1980 / 10
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 左冠状動脈肺動脈起始症は予後不良であり, 診断確定しだい, 手術されるべき疾患である. われわれは大動脈冠状動脈吻合術による本症成人型の1治験例を経験したので, 若干の文献的考察とともに報告した. 直接大動脈と冠状動脈を吻合する本法は, より生理的なtwo coronary systemを確立することを得, かつ直接吻合であるため, 吻合口の長期開存を期待することができ, 解剖学的に可能であるかぎり優れた術式であると考える. 緒言 左冠状動脈肺動脈起始症は稀な先天性心疾患の1つであるが, その予後は非常に不良で大部分の症例が生後数カ月間に死亡するとされている. 診断が確定ししだい, 手術を行うことが望ましいが, 本症が稀であることもあって, その手術報告例は少なく, 本邦では二十数例を算するにすぎない1). とくに異常左冠状動脈大動脈移植術を行った報告は少なく, 鬼頭ら2)の報告をはじめとして, 計4例を見るのみである.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 大動脈冠状動脈吻合術, 左冠状動脈肺動脈異常起始症(成人型)
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