アブストラクト(28巻10号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 右肺動脈上行大動脈起始症を伴った心室中隔欠損症の根治手術例
Subtitle : 症例
Authors : 浜田洋一郎, 新津勝宏, 阪内正純, 阿部邦彦, 佐藤泰和
Authors(kana) :
Organization : 岩手医科大学第3外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 28
Number : 10
Page : 1596-1601
Year/Month : 1980 / 10
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 右肺動脈上行大動脈起始症に心内奇形を合併することは少なく, とくに心室中隔欠損症のみの合併はまれである. 症例は0歳5ヵ月の男児で, 呼吸困難, チアノーゼを主訴として入院した. 救急的に単純低体温麻酔下で, テフロン人工血管による罹患肺動脈再建と心室中隔欠損の閉鎖を行い, 術後管理に苦労したが救命しえた. 臨床的に著明な改善を認め術後3ヵ月で退院したが, 術後8ヵ月, 心不全のために自宅で死亡した. 心室中隔欠損症を合併した本症に対して, 主に手術治療について若干の文献的考察を加えた. はじめに 右肺動脈上行大動脈起始症はまれな奇形であり, 乳児期早期より重症な心不全, 呼吸不全症状を呈し, 根治手術以外に救命できない疾患である1)~4). その合併奇形としては, PDAが多く, 心内奇形の合併はまれで, VSD1)~3)14), TOF26)27), ASD9)などの合併が少数報告されているのみである.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 右肺動脈上行大動脈起始症, 心室中隔欠損合併
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