Title : |
食道血管腫の1例 |
Subtitle : |
症例 |
Authors : |
綾部公懿, 中村譲, 南寛行, 中尾丞, 川原克信, 永野信吉, 大曲武征, 内山貴堯, 内田雄三, 三浦敏夫, 辻泰邦, 古賀保範*, 津田暢夫**, 高原誠***, 久松巌*** |
Authors(kana) : |
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Organization : |
長崎大学医学部第1外科, *宮崎医科大学第2外科, **宮崎医科大学中検, ***是真会病院 |
Journal : |
日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : |
28 |
Number : |
12 |
Page : |
1882-1887 |
Year/Month : |
1980 / 12 |
Article : |
報告 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
非常に稀な腫瘍であるとされている食道血管腫の1例を経験したので報告する. 症例は44歳の男で, 胃潰瘍の経過観察中, 食道造影にて異常陰影を指摘された. 嚥下障害, 吐血, 下血等の症状はなく食道造影にて胸部中部食道に辺縁の平滑な陰影欠損を認め, 内視鏡検査では表面を正常粘膜で被われた隆起性病変が門歯より27cmの食道左後側壁に存在した. 粘膜下腫瘍の診断で開胸したが, 腫瘍は食道壁より粘膜を損傷することなく容易に核出された. 腫瘍は卵円形, 3.3×2.5×2.3cmの大きさで, 組織検査の結果, 海綿状血管腫と診断された. 食道血管腫は食道良性腫瘍中の2.2~2.6%と極めて少なく, 本邦報告例も11例にすぎない. 症状は嚥下困難を訴える例が多く, 吐血, 下血は少ない. 術前診断は一般に困難で, 11例中2例が血管腫と診断されているにすぎない. 組織学的には海綿状血管腫が多く, 部位では中部~下部食道に存在するものが多い. |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
食道血管腫, 食道良性腫瘍, 海綿状血腫管 |