アブストラクト(29巻3号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 高度漏斗胸と心疾患合併症例に対する一期的同時手術4例の治験
Subtitle :
Authors : 八木葉子, 竹田晴男, 日野恒和, 笠置康, 横山正義, 和田寿郎
Authors(kana) :
Organization : 東京女子医科大学第1外科漏斗胸センター
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 29
Number : 3
Page : 427-435
Year/Month : 1981 / 3
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 漏斗胸は常染色体劣性遺伝に種々の因子が加わって生ずる先天性奇形で他疾患との合併も多く認められる. 東京女子医大漏斗胸センターでは160例中17例に心疾患との合併を認め, うち4例に心臓と漏斗胸に対して一期的同時手術を行った. 2例がMarfan症候群に合併した連合弁膜症で, 漏斗胸も前胸部が胸椎にまで達するような高度の陥凹であった. この症例に対して僧帽弁置換術と胸骨翻転術を行った. 切除された胸骨は1時間半余の体外循環時間中, 冷却GIK氷中に保存された. 症例1は順調な経過で術後約1ヵ月半で退院したが, 症例2は出血のための再開胸の影響か, 術後胸骨下感染を合併し4ヵ月の長期にわたり創部のドレナージを要した. 残りの2例は心室中隔欠損症との合併例であった. 漏斗胸は中等度であり, 症例3は胸骨翻転術と心室中隔欠損閉鎖術, 左右非対称性の強い症例4は右肋骨形成術と心室中隔欠損閉鎖の一期的同時手術を施行した. 4例とも皮膚は前胸部を正中切開し, 胸骨翻転術の3例は胸骨を第2肋間で切断した.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 漏斗胸, 同時手術, 胸骨翻転術, Marfan症候群, 連合弁膜症
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