アブストラクト(29巻6号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 気管合併切除を行った縦隔内単純癌の1例
Subtitle :
Authors : 松本京一, 山口豊, 藤沢武彦, 佐藤展将, 佐藤行一郎
Authors(kana) :
Organization : 千葉大学医学部肺癌研究施設外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 29
Number : 6
Page : 1070-1075
Year/Month : 1981 / 6
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 気管壁に広範に浸潤した縦隔内発生単純癌に対して腫瘍剔出術に加えて7軟骨輪に及ぶ気管々状切除術を施行した症例を経験したので文献的考察を加え報告する. 症例は65歳, 男性で主訴は嗄声および右後頭部痛. 気管支鏡検査にて気管内腔は約60%の狭窄を示していたが粘膜には浸潤は認められなかった. 経皮的針生検検査成績ではパパニコロウClassVで悪性腫瘍細胞陽性と診断された. 腫瘍剔除術兼気管々状切除術を施行し, 術後経過はほぼ良好で術後約3ヵ月で退院した. 組織学的には縦隔内単純癌と診断した. しかし他臓器癌からの転移の可能性も考え, 術後全身にわたり詳細に検査を行ったが, 縦隔以外には原発巣を考えさせる特別な異常所見は認められなかった. 縦隔内に発生した単純癌で, その組織発生の可能性の1つとして胸腺迷入が考えられた1例について報告する. 気管気管支再建術は手術手技および術中術後の呼吸管理の進歩に伴い近年多数の報告例をみるようになった 1).
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 縦隔, 悪性腫瘍, 気管々状切除, 気管端々吻合術, 気管形成
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