| Title ： |
AFP, HCG, CEAの高値を示した胸腺原発yolk sac tumorの1例と文献的考察 |
| Subtitle ： |
症例 |
| Authors ： |
有村利光*, 馬場国昭*, 田中俊正*, 富加見章*, 三谷惟章*, 高尾尊身*, 川井田孝*, 西満正*, 中釜秀樹**, 園田俊秀**, 田中貞夫*** |
| Authors（kana） ： |
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| Organization ： |
*鹿児島大学医学部第1外科, **鹿児島大学医学部放射線科, ***鹿児島大学医学部第2病理 |
| Journal ： |
日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： |
29 |
| Number ： |
7 |
| Page ： |
1233-1242 |
| Year/Month ： |
1981 / 7 |
| Article ： |
報告 |
| Publisher ： |
日本胸部外科学会 |
| Abstract ： |
最近, われわれは前縦隔(胸腺)に原発したyolk sac tumorの1例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する. 症例は21歳男性. 主訴は前胸部痛および咳嗽. 前縦隔に腫瘍を認め, 血清α-fetoprotein値(AFP), 絨毛性ゴナドトロピン値(HCG). 癌胎児性抗原値(CEA)がそれぞれ12,800ng/ml, 88.1mIU/ml, 4.1ng/mlと高値を示した. 12.0×6.0×5.5cmの前縦隔腫瘍と腫瘍浸潤の認められた心嚢, 胸膜および左上葉を合併切除した. 腫瘍は定型的なyolk sac tumorの組織学的特徴を有していた. 術後に放射線療法および化学療法を行うも胸壁, 両肺, 後腹膜などに再発転移を認め, 術後7ヵ月で死亡した. 剖検にて睾丸に腫瘍組織や瘢痕を認めず, 前縦隔(胸腺)に原発したyolk sac tumorと考えられた. 縦隔原発yolk sac tumorとして, 本症例は本邦では17例目, 欧米の報告を含めると33例目の報告例である. |
| Practice ： |
臨床医学：外科系 |
| Keywords ： |
縦隔腫瘍, yolk sac tumor, alpha-fetoprotein, endodermal sinus tumor |
