アブストラクト(29巻10号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 限局型肺アスペルギルス症の手術適応について
Subtitle : 症例
Authors : 高木巌, 唐沢和夫, 国島和夫, 溝口精二, 篠田雅幸
Authors(kana) :
Organization : 愛知県がんセンター病院外科第2部
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 29
Number : 10
Page : 1660-1665
Year/Month : 1981 / 10
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 肺切除術を行った限局型肺アスペルギルス症(菌球型および肺型の一部)5例の術後経過を詳細に観察し, これら限局型肺アスペルギルス症の手術適応について検討した. その結果, 全例とも術後4ヵ月以内に支障なく日常生活を送れるようになり, 1年以内に病前の職業に復帰していることが判明した. なお, 抗真菌剤は術前にも術後にも全例使用しなかった. 術後の肺機能障害も極めて軽微であり, 限局型肺アスペルギルス症に対しては, 可能な限り肺切除術を行うことが第1に選択されるべき治療法であると考える. 限局型肺アスペルギルス症は, 多くが菌球型であるが, これら肺の一部に限局するアスペルギルス症に対して, 手術に耐えうる状態にあれば, 肺切除術が最良の治療法であるというのが最近までの一般的な考え方であった. しかし, 抗真菌剤の内服薬使用による治療成績の向上が報告されてきた現在1)2)3)4), 手術療法に対する再評価が必要と考え, 当院において切除された肺アスペルギルス症5例をもとに検討を行った.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 肺アスペルギルス症
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