アブストラクト(30巻1号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 大動脈瘤の診断に対するCTスキャンの応用
Subtitle : 症例
Authors : 岡部学*, 木村誠*, 倉田直彦*, 庄村赤裸*, 矢田公*, 湯浅浩*, 草川實*, 山口信夫**
Authors(kana) :
Organization : *三重大学医学部胸部外科, **三重大学医学部放射線科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 30
Number : 1
Page : 116-126
Year/Month : 1982 / 1
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 全身CT装置の開発進歩に伴い, その大動脈疾患に対する診断価値も多く認められるようになっている. 今回, 我々は, 10例の大動脈瘤(内, 5例の解離性大動脈瘤を含む)に対し, CTスキャンを施行し, これらの結果を手術所見及び大動脈造影所見と比較することにより, 大動脈瘤によるCTスキャンの診断能力及びその価値を検討した. 造影剤を用いることにより, 解離性大動脈瘤5例全例に解離の存在を指摘しえている. すなわち, 仮性腔にも血流のあった3例においては, 解離壁自体が描出され, 仮性腔が血栓により閉塞していた2例においては, 偏在性の造影欠損所見が得られた. また, 仮性腔にも血流のあった3例中2例では, Entry及びRe-entryの同定もCTスキャンで可能であった. また, 腹腔動脈分枝部まで解離の及んでいたIIIc型の解離性大動脈瘤症例及び弓部大動脈瘤症例では, 分枝動脈を中心にCTスキャンを施行することにより, 動脈瘤と重要分枝動脈の位置関係が明らかになり, 吻合部位決定上重要な診断法となった.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 大動脈瘤, 解離性大動脈瘤, CTスキャン
このページの一番上へ