| Title ： |
特異な血行動態を示した, いわゆる後天性Valsalva洞動脈瘤の1治験例 |
| Subtitle ： |
症例 |
| Authors ： |
小林淳剛, 杉村修一郎*, 末永義人, 桂川兼行, 渡辺浩次*, 向山博夫, 平井孝, 森浦滋明, 杉浦允彦**, 鈴木道生** |
| Authors（kana） ： |
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| Organization ： |
豊橋市民病院外科, *名古屋保健衛生大学医学部外科, **豊橋市民病院内科 |
| Journal ： |
日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： |
30 |
| Number ： |
2 |
| Page ： |
247-255 |
| Year/Month ： |
1982 / 2 |
| Article ： |
報告 |
| Publisher ： |
日本胸部外科学会 |
| Abstract ： |
最近我々は比較的まれなmycotic aneurysmで特異な血行動態を示した症例を経験したので本症の詳細を報告するとともに文献的考察を加えた. 症例は49歳女性で, 発症前後に発熱の既往は明白ではなかったが, 臨床経過は細菌性心内膜炎に伴う大動脈弁閉鎖不全であり, 抗生物質療法を受けた. 術前右心カテでは平均肺動脈楔入圧は38mmHgと亢進し, MS様の所見を呈した. 大動脈造影では左Valsalva洞に発生した非破裂性のValsalva洞動脈瘤とCohn III度のARを認めた. UCG所見は特異で, 大動脈弁下に拡張期に膨隆する瘤様のエコーを認め, これの騎乗により僧帽弁前尖の動きが制限されていた. 手術時大動脈弁宝冠尖部直下の心内膜下に, いわゆる後天性Valsalva洞動脈瘤を認め, 大動脈弁自体には左冠尖を中心として細菌性心内膜炎性の弁破壊を認めた. 大動脈弁下で瘤を縫縮し, 大動脈側で瘤の入口部を閉鎖し, 大動脈弁置換術を施行した. |
| Practice ： |
臨床医学：外科系 |
| Keywords ： |
後天性Valsalva洞動脈瘤, 細菌性心内膜炎, mycotic aneurysm, 大動脈弁置換, valve ring abscess |
