アブストラクト（30巻2号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 巨大な良性限局性胸膜線維腫の1治験例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 新谷哲一, 新田澄郎, 斉藤泰紀, 大久田和弘, 仲田祐 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 東北大学抗酸菌病研究所外科部門 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 30 |
| Number ： | 2 |
| Page ： | 272-276 |
| Year/Month ： | 1982 / 2 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 生来健康であった53歳の男性が1979年10月6日, 胸部重圧感・呼吸困難を主訴として来院した. 指趾はばち状であった. 患者は1976年3月以来毎年集検で右下肺野の異常陰影を指摘されており, この陰影は年々増大し, 入院時には, ほぼ右肺野全体に及び, 縦隔陰影の左方への圧排を認めた. 肺機能検査成績上高度の混合性換気障害を呈した. 選択的動脈造影及び経皮的針生検により横隔膜由来の胸腔内巨大線維腫と診断し, 1979年12月18日顔面位にて開胸し腫瘍を摘出した. 摘出標本は大きさ22×18×17cm, 3,500gの巨大な良性限局性胸膜線維腫であった. 術後肺機能は著明に改善し, 1982年2月現在健在である. 本邦において良性限局性胸膜線維腫は40例報告されており, 重量1,000g以上の巨大例は12例である. 巨大例は発生に男女差はなく, 20歳代と50歳代に多い. 胸痛・咳嗽・呼吸困難などの自覚症状がほとんどの症例に認められる. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 良性限局性胸膜線維腫, 胸膜横隔膜面腫瘍, ばち指, 経皮針生検, 顔面位 |
