アブストラクト（30巻2号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 気管支型肺平滑筋腫の1治験例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 三田修*, 遠藤憲幸*, 吉田泰二*, 富地信和**, 伊藤俊一**, 矢川寛一** |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | *国立療養所盛岡病院外科, **岩手医科大学病理学第1講座 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 30 |
| Number ： | 2 |
| Page ： | 290-294 |
| Year/Month ： | 1982 / 2 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 症例は34歳男性. 難治性肺炎を頻回に繰り返すため来院. 胸部レ線平面写真で左上葉に透過性亢進像を認め, 気管支造影にて左上葉気管支の完全閉塞を認めた. 気管支鏡検査では左上葉気管支分岐部に, 表面平滑な黄灰白色の腫瘍を認めた. 腫瘍の表面には細い血管が存在していた. 6ヵ月後行った再度の気管支鏡検査では腫瘍はさらに増大し, 大きく左主気管支内へ突出していた. 腫瘍の生検を行ったが診断はつかなかった. 肺良性腫瘍の診断で左肺全切除を施行し, 術後の病理組織診断で肺平滑筋腫と判明した. 肺平滑筋腫としては本邦30例目であり, 気管支型としては19例目にあたる. 稀な肺良性腫瘍であり, 若干の文献的考察を加えて報告する. 肺の良性腫瘍は一般に稀なものとされている. 良性腫瘍の大部分は過誤腫であり, 肺原発の平滑筋腫は極めて稀な腫瘍の1つである. 我々は過去3年間に36例の肺腫瘍に対し開胸術を行ったが, 良性腫瘍は3例のみで, 肺平滑筋腫, 過誤腫, Benign clear cell tumor, おのおの1例ずつである. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 難治性肺炎, 肺良性腫瘍, 肺平滑筋腫 |
