アブストラクト(30巻8号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 直視下僧帽弁交連切除術における腱索, 乳頭筋切開術の遠隔成績
Subtitle : 原著
Authors : 小西裕, 村口和彦, 龍田憲和, 南一明, 松田捷彦, 平田和男, 西脇登, 石原浩, 山里有男, 千葉幸夫, 白石義定, 村田真司, 日笠頼則
Authors(kana) :
Organization : 京都大学医学部第2外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 30
Number : 8
Page : 1399-1405
Year/Month : 1982 / 8
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 僧帽弁弁下狭窄に対する癒合腱索, 乳頭筋切開術の長期予後を検討した. 対象は直視下僧帽弁交連切開術(OMC)後1年以上経過して現在なお追跡可能な61例である. 有意な弁下狭窄は24例(39%)に認められ, その17例に腱索, 乳頭筋切開を行った. これらの術前後の臨床的, 血行動態的状態を追跡した. その結果, 腱索, 乳頭切開術は, 1)術後早期には臨床的のみならず血行動態にも良好であった. しかし前後両乳頭筋切開を必要とするような強度の弁下狭窄に対する手術効果は劣った. 2)遠隔期においては術後5年以内に心係数の低下, 超音波検査による前尖後退速度の低下などと共に臨床症状の悪化傾向を認めた. 以上の結果より弁下狭窄症例に対するOMCは, 例え癒合腱索, 乳頭筋切開を行っても姑息的感を免れない. 特に前後乳頭筋切開を要するような強度の弁下狭窄は弁置換の適応と考える.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 直視下僧帽弁交連切開術, 腱索乳頭筋切開術, 僧帽弁弁下狭窄, 僧帽弁置換術, 僧帽弁狭窄症
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