アブストラクト（30巻10号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 開心術後に留置したFlow-directed balloon catheterによる肺梗塞・膿胸の1治験例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 千原幸司, 秋山文彌, 篠崎拓, 島本光臣, 高橋憲太郎, 井村正史, 山崎文郎 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 市立静岡病院胸部心臓血管外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 30 |
| Number ： | 10 |
| Page ： | 1725-1729 |
| Year/Month ： | 1982 / 10 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 41歳女性, MS+PHにてMVR後3病日に, 留置していたFlow-directed balloon catheterによる肺梗塞・肺気管支痩・膿胸を来した症例に対し, 6病日目緊急的に右中下葉切除を施行し救命した. 2年後の現在元気に外来通院中である. カテーテルによる肺梗塞の所見として, 血たん, 発熱, 胸部X-P異常のほかに肺動脈圧狭小, 肺動脈拡張期圧と肺動脈楔入圧との解離が認められた. 切除肺ではS4+5, S8が壊死・出血梗塞でA4+5, A8に血栓を認めた. 肺梗塞より膿胸にまで進展した原因として, (1)カテーテルの血管への楔入, (2)肺梗塞後のPEEP, (3)カテーテル先端よりの大量昇圧剤使用などが考えられた. 防止策として肺動脈圧持続モニターと(1)～(3)への配慮が必要であると思われる. いったん肺気管支瘻・膿胸になった場合は緊急的に病変部の肺切除が唯一の救命策である. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | Flow-directed balloon catheter, 肺梗塞, 膿胸, 開心術後 |
