| Title ： |
体表面心臓電位図による外科的右脚ブロックの検討 -ファロー四徴症を中心に- |
| Subtitle ： |
原著 |
| Authors ： |
田内宣生1), 牧貴子1), 魚住君枝子1), 南川紀2), 太田寿城3), 外山淳治3) |
| Authors（kana） ： |
|
| Organization ： |
1)名城病院小児科, 2)名城病院心臓血管外科, 3)名古屋大学環境医学研究所呼吸循環部門 |
| Journal ： |
日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： |
30 |
| Number ： |
11 |
| Page ： |
1809-1816 |
| Year/Month ： |
1982 / 11 |
| Article ： |
原著 |
| Publisher ： |
日本胸部外科学会 |
| Abstract ： |
正常小児9例, ファロー四徴症術前10例及びファロー四徴症術後11例の体表面心臓電位図を作成し検討した. 右回性breakthroughを反映するbreakthrough minimumは, 正常小児群では心室興奮開始後21.1±4.5m sec. (平均±標準偏差)に出現し, ファロー四徴症術前群では24.1±5.0msec. に出現した. ファロー四徴症術後群11例中10例では, breakthrogh minimumは正常小児群, ファロー四徴症術前群より有意に遅れて(32.3±4.5msec.)左方へ偏位して出現し, 心室興奮後期には正領域が右胸部に広く長く残存した. この所見からこれらのファロー四徴症術後10例の外科的右脚ブロックが中枢性右脚ブロックであると考えられた. 術後群のうち残る1例では, breakthrough minimumの出現時間, 出現部位は術前群とよく似ていたが, 心室興奮後期には正領域が右胸部に広く長く残存しこの例の外科的右脚ブロックは末梢性右脚ブロックであると考えられた. これらの術後群の外科的右脚ブロックの障害部位は標準12誘導心電図からは不明であった. 体表面心臓電位図は外科的右脚ブロックの障害部位の鑑別に, 非観血的に繰り返し施行できる有用な方法であると考えられた. |
| Practice ： |
臨床医学：外科系 |
| Keywords ： |
体表面心臓電位図, ファロー四徴症, 外科的右脚ブロック |
