アブストラクト(30巻11号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 右肺動脈左房直接交通症の1治験例
Subtitle : 症例
Authors : 伊藤伊一郎1), 浜田洋一郎1), 漆久保潔1), 阪内正純1), 佐藤泰和1), 蒔苗隆1), 新津勝宏1), 山崎紀一2)
Authors(kana) :
Organization : 1)岩手医科大学第3外科, 2)八戸赤十字病院内科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 30
Number : 11
Page : 1865-1872
Year/Month : 1982 / 11
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 右肺動脈左房直接交通症の1例を報告した. 症例はチアノーゼと労作時の息切れを主訴とし, 髄膜炎の既往と一過性の複視, めまいの病歴をもつ31歳女性である. 本症は奇異性栓塞症を合併するため早期診断と治療が必要な疾患である. 診断上, 末梢性コントラストエコー法は短絡部位を推定するのに有用であった. 手術は胸骨正中切開にて交通血管の結紮を行ったが, 皮下組織, 胸骨骨膜よりの予想以上の出血を認め, 肋間動脈系の側副血行の発達を疑わせた. 術後経過は良好であった. 手術到達法としては従来より右開胸が多く行われてきたが, 交通血管の剥離操作が容易に行える点, また術中出血を考慮した場合, 本症の到達法としては胸骨正中切開が有利と思われた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 右肺動脈左房直接交通症, 奇異性栓塞症, 末梢性コントラストエコー法
このページの一番上へ