Authors : |
藤井義敬, 三好新一郎, 城戸哲夫, 北川陽一郎, 橋本純平, 大野喜代志, 南城悟, 谷岡恒雄, 中原数也, 門田康正, 川島康生 |
Abstract : |
重症筋無力症(MG)と全身性エリテマトーデス(SLE)の合併例2例を報告した. 症例1は30歳女性. 24歳時全身の筋脱力に続き蛋白尿出現, 29歳時腎生検にてSLE腎炎と診断された. LE細胞, 抗核抗体, 血小板減少, 両側肺門陰影の腫大を認め, LEテスト陽性であった. 症例2は50歳女性. 34歳時慢性関節リウマチ, 38歳時甲状腺機能亢進症に罹患. 41歳時MGによる球症状が出現した. 42歳時蛋白尿, LE細胞, 抗核抗体を認め, LEテスト陽性であった. 47歳時腎生検にてSLE腎炎と診断された. 両者ともSLEに対してステロイド療法を受け, SLEの症状は改善したが, MGの球症状が改善せず, 胸腺摘出術を受けた. 摘出胸腺は過形成を示し, 症例2では胚中心もみられた. 胸腺摘出により, MGは両者とも改善した. SLEは術前後とも寛解状態であった. 文献上両疾患の合併例を検討し, 両疾患の病因に関し考察した, |