アブストラクト(31巻1号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 活動期細菌性心内膜炎に対する緊急二弁置換
Subtitle : 症例
Authors : 藤井英樹1), 斉藤圭治1), 木下肇彦1), 新実藤昭1), 上床正2), 渡部真司2)
Authors(kana) :
Organization : 1)安城更生病院胸部外科, 2)安城更生病院胸部内科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 31
Number : 1
Page : 120-127
Year/Month : 1983 / 1
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 活動期細菌性心内膜炎の2症例に対し, いずれも緊急弁置換術を施行し良好な結果を得た. 症例1は70歳の女性, 症例2は17歳の男性であった. いずれも内科治療で感染が治まらず, 大動脈弁及び僧帽弁機能不全のため重篤な心不全に陥った. 直ちに大動脈弁及び僧帽弁置換術が施行された. それぞれの切除弁に疣贅が認められ, 組織学的検索で菌集落と急性炎症像がみられた. 術後, 心不全及び感染徴候は消失し, 経過は順調である. 本症の手術に際し, 麻酔導入から開胸時にかけての心機能の低下を少なくするため, 速やかに体外循環を開始させ, 心拍再開後の部分体外循環を心機能が十分に回復するまで行う必要がある. 細菌性心内膜炎の経過中に弁機能不全による進行性心不全をみれば, 活動期であっても可及的早期に弁置換術を行うべきである.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 細菌性心内膜炎, 緊急弁置換術
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