アブストラクト（31巻1号：日本胸部外科学会雑誌）

Title　：	主気管支発生の良性線維腫によって25日間以上右完全無気肺を呈していた1例 -気道再建後の呼吸機能変化-
Subtitle　：	症例
Authors　：	中原数也, 三好新一郎, 城戸哲夫, 北川陽一郎, 藤井義敬, 大野喜代志, 南城悟, 谷岡恒雄, 門田康正, 川島康生
Authors（kana）　：
Organization　：	大阪大学医学部第1外科
Journal　：	日本胸部外科学会雑誌
Volume　：	31
Number　：	1
Page　：	127-132
Year/Month　：	1983 / 1
Article　：	報告
Publisher　：	日本胸部外科学会
Abstract　：	右主気管支発生の良性線維腫によって25日間以上, 右完全無気肺を呈していた33歳女性の1例を経験した. 右主気管支2軟骨輪を切除し, 端々吻合術を行い, 手術後の呼吸機能の推移を観察した. FVCは術前0.95L, 14日目1.76L, 40日目1.90L, 6カ月目2.23L, 1.5年目には2.33Lと段階的に増加した. 1.5年後の残気率は38.2%, %DLcoは95.2%であった. Pao2も術前68.1mmHgからそれぞれ84.0mmHg, 96.4mmHg, 107.8mmHg, 101.4mmHg, 100.5mmHgと正常化した. 133Xeガス1回吸入による患側分布比は術後40日目32.4%, 6カ月目39.2%, 1.5年44.0%と増加し, 133Xe溶液静注による患側分布比も, それぞれ, 37.1%, 41.0%, 48.0%と増加した. 本症例は比較的長期の無気肺にもかかわらず, 重篤な感染症がなかったために, 再膨脹後, 呼吸機能が正常化した.
Practice　：	臨床医学：外科系
Keywords　：	気管支腫瘍, 良性線維腫, 無気肺再膨脹, 気道再建