| Title ： |
開心術後の血管拡張剤療法としてのhydralazine持続静注法 |
| Subtitle ： |
原著 |
| Authors ： |
岡良積, 宮本巍, 清水幸宏, 小澤正澄, 飯岡荘悟, 大橋博和, 富田悦朗, 前田信証, 小川信行, 吉田哲人, 北井公二, 岩岡聡 |
| Authors（kana） ： |
|
| Organization ： |
兵庫医科大学胸部外科 |
| Journal ： |
日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： |
31 |
| Number ： |
2 |
| Page ： |
161-167 |
| Year/Month ： |
1983 / 2 |
| Article ： |
原著 |
| Publisher ： |
日本胸部外科学会 |
| Abstract ： |
後天性弁膜症開心術後に血管拡張剤療法としてhydralazineの持続静注法を試み, その血行動態に及ぼす影響を検討した. 対象はリウマチ性弁膜症11例(男4例, 女7例, 平均43歳)で, 術直後よりhydralazineを1.5γ/kg/分で3時間持続静注し, その後0.3γ/kg/分に減量して持続的に投与した. 投与開始6時間後までの血行動態の推移を測定した. この間カテコラミン投与量並びにペーシング数は不変とした. 結果は次の通りである. 1. 中心静脈圧, 左房圧の有意な低下を来すことなく体血管抵抗の有意な低下が得られた. 2. 心係数及び1回心拍出量係数も有意に増加した. 3. 血圧は若干の低下をみたが, 心拍数, 左室1回仕事係数には有意な変化は来さなかった. 4. 1.5γ/kg/分で投与開始1時間後には既に有意な血行動態の改善がみられ, 3時間後には十分満足すべき効果が得られて持続した. 以上の結果より, hydralazineはpreloadを低下させることなくafterloadの低下が得られるため, 開心術後の血管拡張剤療法に用いる薬剤としては有用であり, 特に持続静注法は安全で使用しやすい方法であると思われる. |
| Practice ： |
臨床医学：外科系 |
| Keywords ： |
vasodilator therapy, afterload, preload, hydralazine, continuous infusion |
