アブストラクト(31巻2号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : パラシュート僧帽弁による先天性僧帽弁狭窄症に対する弁置換手術
Subtitle : 症例
Authors : 青嶋實1), 村岡隆介1), 横田通夫1), 野本慎一1), 曲人伸1), 小林彰1), 中野博行2), 上田憲2), 斉藤彰博2)
Authors(kana) :
Organization : 1)静岡県立こども病院心臓血管外科, 2)静岡県立こども病院循環器科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 31
Number : 2
Page : 246-252
Year/Month : 1983 / 2
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 生後13カ月の, パラシュート僧帽弁による先天性僧帽弁狭窄症に対し, #17Bjork-Shiley弁置換術を行った. 本症例は, 乳児期早期より頻回の急性肺水腫を繰り返すため止むなく弁置換術を行い, 術後, 心不全症状は消失した. 診断は超音波心断層検査で可能であった. 本症は, 主にMS, 時にはMRS, MRの血行動態を呈し, 弁そのものよりは腱索, 及び乳頭筋の異常が主であるから, 特に乳幼児例では弁形成術は難しく, 弁置換術が多くの場合第一選択とされている. 左室乳頭筋は通常1つであるが, まれには2つの乳頭筋のいずれか一方に腱索が集合する例もあり, 術中の検索が重要である. パラシュート僧帽弁の本邦における弁置換成功例は我々が調べ得た範囲では本症例が最初であると思われる. また, 血行動態的にpure MSを呈する本症の弁置換成功例という点では本症例が世界最年少であった.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : パラシュート僧帽弁, 先天性僧帽弁狭窄症, 乳児期弁置換術
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