アブストラクト（31巻2号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 両側動脈管を伴う肺動脈閉鎖症の1例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 安喰弘, 橋本章, 稲岡正己, 佐々木孝, 小松作蔵 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 札幌医科大胸部外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 31 |
| Number ： | 2 |
| Page ： | 253-258 |
| Year/Month ： | 1983 / 2 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 心室中隔欠損症を伴う肺動脈閉鎖症では肺動脈への血流供給が動脈管のみに依存する症例は散見されるが, 左右肺動脈に連続性がなく, 左右肺動脈が両側動脈管に接続している症例の報告は極めて少ない. 今回, 生後5カ月男児の臓器心房錯位症候群, 単心室, 単心房に合併した両側動脈管を伴う肺動脈閉鎖症に対し, 両側肺動脈に対し短絡手術を行い経過良好な症例を経験したので報告した. 心室中隔欠損症(VSD)を伴う肺動脈閉鎖症(PA)では, 肺動脈は心室からの起始はなく, 種々の側副血行路から血流が供給される. 一側肺動脈が同側の動脈管に接続し, 対側肺動脈が正常に主肺動脈から起始する症例はまれではない1). しかし左, 右肺動脈が両側の動脈管から起始する症例は極めてまれである. 著者らが調べ得た文献上報告されている症例は, 1970年Murrayら2)が2剖検例を, 次いでBerryら3)の4例, Toddら4)の無脾症を強く疑われた1例, Stoneら5)の1例及びRoseら6)の無脾症の1例の計9例を数えるのみである. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 両側動脈管, 肺動脈閉鎖症, 臓器心房錯位症候群, プロスタグランディンE1, 短絡手術 |
