アブストラクト(31巻4号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 心臓外腫瘤の1摘出症例 CT及び術中心エコー図法の有用性について
Subtitle : 症例
Authors : 田中稔, 阿部稔雄, 村瀬允也, 野垣英逸, 竹内栄二, 末永義人, 伊佐治文朗, 佐藤浩生, 弥政洋太郎
Authors(kana) :
Organization : 名古屋大学医学部第1外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 31
Number : 4
Page : 546-551
Year/Month : 1983 / 4
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 心臓外科領域においてもcomputed tomography(以下CT)は, その有用性を次第に認められるようになってきた. 当教室においても, 心エコー図で左室腫瘍と診断されて手術対象から除外されていた53歳の男子に, CTスキャンを行い, 左室後壁の心外膜の外に存在する腫瘤と診断され, 手術による摘出を試みた. 本症例は, 8年前に直視下僧帽弁交連切開術を受けており, 手術中どのようにして心筋や冠動脈を損傷することなく心嚢を切開して腫瘤を摘出するか非常に困惑したが, 術中にプローベを直接心膜に当てて心エコー図法を行い, 腫瘤の位置, 大きさ, 心筋との関係を知ることができ, 安全に手術を遂行して患者を救命した. 切除した腫瘤は, 約300grの古い血腫であった. 本症の病因について検討し, CT・術中心エコー図法の有用性について述べた.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 術中心エコー図法, CTスキャン, 心臓後壁血腫
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