アブストラクト（31巻6号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 結核性気管支狭窄に対する気管・左上葉気管支側端吻合の1手術例 |
|---|---|
| Subtitle ： | |
| Authors ： | 永井勲2), 清水英範1), 宝道勝1), 木村茂1), 前田昌純3) |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 1)愛媛大学医学部第2外科, 2)愛媛大学医学部中央手術部, 3)香川医科大学第2外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 31 |
| Number ： | 6 |
| Page ： | 925-929 |
| Year/Month ： | 1983 / 6 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 22歳女性, 左側気管支の広範な結核性狭窄に対して, 下葉切除, 気管・左上葉気管支側端吻合術を施行した. 術直後の換気不全も厳重な管理のもとに回復し, その後, 良好に経過した. 全長にわたる左主気管支切除を伴う気管支形成は, 近接する大動脈, 左肺動脈の位置関係などの解剖学的な理由のため, 手術が非常に困難であるとともに, 吻合部にかかる張力が強く, 術後管理には, 厳重な注意を要する. 特に, 左主気管支切除と左下葉切除ののち, 気管・左上葉気管支側端吻合を行った症例は, まだ報告されていない. 本症例の経験から, 本術式が可能であることが実証されたが, 技術的には, 大動脈を広範囲に授動し, 良好な視野のもとに, 確実に吻合することが大切である. 術後管理は, 吻合部の張力の軽減のため, 頸部の高度な前屈位を2週間持続し, その間の呼吸管理, 栄養管理, 感染予防を厳重に行う必要がある. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 結核性気管支狭窄, 気管支形成, 気管・左上葉気管支側端吻合 |
