アブストラクト(31巻7号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 開心術後におけるSystolic Time Intervals及びEndocardial Viability Ratioの変動について
Subtitle :
Authors : 山根正隆1), 津田弘純1), 中川準平1), 高橋俊二郎1), 金子博賢1), 塩田邦彦1), 山本満雄1), 石田数逸1), 七条健1), 妹尾雅明1), 平井俊一1), 石合省三2), 数野博2)
Authors(kana) :
Organization : 1)香川県立中央病院外科, 2)香川医科大学外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 31
Number : 7
Page : 1077-1083
Year/Month : 1983 / 7
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 開心術後の心機能の変動と心内膜下血流状態との関係を昭和55年9月から56年8月までの間に測定し得た開心術症例24例を先天性心臓中隔欠損症8例(I群), 僧帽弁狭窄症に対するOMC 8例(II群), 人工弁置換術8例(III群)の3群に分けて検討した. 心機能は心機図を用いてsystolic time intervals(STI)で評価し, 心内膜下血流状態は末梢動脈波形からO2demandをあらわすsystolic pressure time index(TTI), O2supplyをあらわすdiastolic pressure time index(DPTI)を求め, DPTI/TTI= endocardial viability ratio(EVR)を用い, 次の結果を得た. 1. STIではI群は術後早期にごく軽度の低下がみられたが, 6時間以降では正常範囲内で変動した. III群は術後早期には高度の低下がみられ, その後除々に改善されたが, 3日経ても正常範囲内に到達しなかった. II群はI群とIII群の中間に位置した. 2. EVRではI群は術後2時間で1.0以上となり, II群, III群は術後早期は低下しており, 1.0以上となるのに1日を要した. 3. STIとEVRとの関係では, 術後早期には種々の因子が関与し, 相関々係はみられなかった. 6時間後ではよく相関し, ET/PEP2.2以下, EVR1.0以下の症例は何らかのinotropic agentsが必要であった.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 開心術後管理, 心機図, 心内膜下虚血
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