| Authors ： |
赤川治夫, 小須賀健一, 星野芳弘, 田尻敏行, 楊井剛, 後藤俊秀, 磯村正, 青柳成明, 大石喜六, 古賀道弘 |
| Abstract ： |
extreme TOF 3例, pseudotruncus 3例, solitary aortic trunk(以前のtruncus IV型)2例の計8例の肺動脈閉鎖群に対するexternal conduit repairの経験を中心に, 肺動脈閉鎖の各種病型区分を試みるとともに, 本術式の問題点を検討した. 死亡は4例50%で, 術直後RV/LV(AO)比が1.0を越えており, 術前アンギオによる右肺動脈-大動脈径比は0.35以下で, 肺動脈低形成による右心不全が主死因と考えられた, また, large bronchial collateral artery残存もうっ血性心不全による死亡や合併症(肺高血圧症)に大きく関与していた. このほか, conduit-肺動脈吻合部狭窄, shunt部での肺動脈狭窄, 閉鎖shunt再開通の存在も遠隔期RV/LV比高値の原因となっていた. 手術成績向上には, 術前の肺動脈, collateralの評価が重要で, 慎重に手術適応を決定し, 開胸法も含めたcollateralの処置法, 積極的な肺動脈拡大形成を含めた肺動脈-conduit吻合法の工夫が大切と考えられた. これらの問題点の一つ一つを解決することが, 遠隔成績の質的向上(正常に近いRV/LV比)につながるものと思われた. |
