アブストラクト(31巻7号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 開心術後の低心拍出量症候群に対するExtra-Corporeal-Ultrafiltration Method(ECUM)使用の経験
Subtitle :
Authors : 坂本滋1), 清水健1), 入山正1), 岩波洋1), 中島昌道1), 早瀬修平1), 会田博1), 安西吉行1), 渡辺和朗1), 山口繁2)
Authors(kana) :
Organization : 1)金沢医科大学第1外科, 2)榊原記念クリニック
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 31
Number : 7
Page : 1155-1160
Year/Month : 1983 / 7
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 開心術後の低心拍出量症候群(L.O.S.)に対し, カテコールアミンの投与とともに前方負荷, 後方負荷を軽減する目的でvasodilator therapyが行われている. しかし, 有効な心拍出量が得られず腎血流量低下による体液貯留が前方負荷を一層強め, L.O.S. 時の悪循環形成原因の一つになっている. このためIABPなどの優れた補助循環装置が使用され良好な結果を得ている. しかし, 補助循環装置では直接体液バランスの調節はできず, L.O.S. 急性期には不十分であるため以前より腹膜灌流が行われて満足な結果を得ているが, 病例によっては, 腹圧を高め呼吸, 循環状態に悪影響を与えることがあった. 我々は初めての試みとして, このような症例に対し, 体液バランスの調節と心負荷軽減を目的として血液透析の原理を応用した大腿静脈と肘静脈のV-V shuntによるECUMを施行し良好な結果を得たので症例を呈示し検討した.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 血管拡張療法, 低心拍出量症候群, ECUM, 除水
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