アブストラクト(31巻9号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 胸腺カルチノイド腫瘍の再手術例
Subtitle :
Authors : 藤村重文, 赤荻栄一, 近藤丘, 山内篤, 岡部健, 半田政志, 塩ノ崎文博, 斉藤亮, 仲田祐
Authors(kana) :
Organization : 東北大学抗酸菌病研究所外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 31
Number : 9
Page : 1455-1460
Year/Month : 1983 / 9
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 40歳男子の胸腺カルチノイド腫瘍の再手術例を報告した. 患者は術前から高血圧症と肝機能障害を有し, 初回手術では腫瘍は全剔され, 大きさ7×4.5×4.5cmで被膜を有し充実性であった. 同時期の組織学的検査により腺腫様の上皮性胸腺腫と診断されたが, 8年後再発し, 再手術を行った. 腫瘍は前縦隔部に広汎に多発しているのがみられ, これらを周囲組織を一部含めて亜全剔し, 60Co 5900r術後照, 射した, 再手術後4年で高度の肝障害のため入院したが, 胸部X線写真で前縦隔に明らかな腫瘤陰影がみられた. 入院後胸水や腹水貯留もみられるようになり, 初回手術後12年7月死亡した. 死亡前の腹水の細胞診では悪性所見がみられた. 剔出標本の再検討により, 腫瘍細胞はargyrophil顆粒陽性であり, 電顕所見でも胞体内に神経分泌顆粒様物質が証明され, 以上の所見から胸腺カルチノイド腫瘍と診断された.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 胸腺カルチノイド腫瘍, 胸腺腫, argyrophil顆粒
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