アブストラクト（31巻12号：日本胸部外科学会雑誌）

Title　：	僧帽弁閉鎖不全症における手術前後の左心機能の研究 -特に逆流率と左心機能の関係の検討-
Subtitle　：
Authors　：	大橋博和, 宮本巍, 清水幸宏, 飯岡壮吾, 岡良積, 末広茂文, 青木啓一, 小川信行, 吉田哲人, 岩岡聡
Authors（kana）　：
Organization　：	兵庫医科大学胸部外科
Journal　：	日本胸部外科学会雑誌
Volume　：	31
Number　：	12
Page　：	2121-2127
Year/Month　：	1983 / 12
Article　：	原著
Publisher　：	日本胸部外科学会
Abstract　：	僧帽弁閉鎖不全症の27手術症例について, その手術前後の左心機能を正常群19例と比較検討した. 諸指標値は, 術前値, 術後値, 正常群の順に, LVEDVI(ml/m2BSA)は140±36**, 87±17, †††, 73±13で, LVESVI(ml/m2BSA)は55±17*, 43±14, †, 25±7, EFは0.61±0.08, 0.51±0.10, ††, 0.66±0.07, LVSI(ml/beat/m2BSA)は85±24* , 43±9†††, 48±8で, 術前のFSI(ml/beat/m2BSA)は31±11を示した. LVSWI(g・m/beat/m2BSA)は91±23*, 49±11, †††, 61±12であった. 術前の逆流率は0.26～0.90(0.65±0.17)であったが, それと術前のLVEDVI(r=0.439, p<0.05), LVSI(r=0.494, p<0.05), FSI(r=-0.722, p<0.01), 術後のEF(r=-0.661, p<0.05), LVSWI(r=-0.753, p<0.01)との間でそれぞれ相関が認められた. 以上の結果より術後の左心機能の改善は十分でなく手術適応の再検討が必要と考えられるが, その際に逆流率は有用な指標となると考えられた(各数値はM±SD; p<0.05, p<0.01, *p<0.001対正常群; † p<0.05, †† p<0.01, ††† p<0.001対術前値).
Practice　：	臨床医学：外科系
Keywords　：	僧帽弁閉鎖不全症, 逆流率, 左心機能大橋博和