Title : |
食道癌手術後照射, 並びにブレオマイシン投与による肺障害 -特に急性間質性肺炎(acute interstitial pneumonitis)について |
Subtitle : |
|
Authors : |
北村道彦1), 西平哲郎1), 丹正義1), 豊田統夫1), 大森典夫1), 蔵本純一1), 河内三郎1), 加納正道1), 葛西森夫1), 渡辺登志男2) |
Authors(kana) : |
|
Organization : |
1)東北大学医学部第2外科, 2)東北逓信病院外科 |
Journal : |
日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : |
31 |
Number : |
12 |
Page : |
2128-2137 |
Year/Month : |
1983 / 12 |
Article : |
原著 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
昭和53年1月より昭和55年12月までの3年間に当科で食道癌の根治術を受け, 術後に3,000R以上ないしは50mg以上のブレオマイシン(BLM)の投与を受けた52例中5例の急性間質性肺炎を経験した. 5例の発生例は胸部X線写真所見及び臨床経過より, 3例は放射線を原因とするもの, 2例はBLMを原因とするものに分けられた. いずれの症例もステロイド剤の投与で症状, 検査成績の改善が得られたが, 1例ではsystemic aspergillosisを併発して死亡した. 一般に放射線による急性間質性肺炎は照射後1~6カ月後に発症するとされているが, 今回経験した例では照射中ないしは照射直後と短期間で発症している. 一方ブレオマイシンによる発生例でも70mgと少ない使用量で発生している. また乳癌や肺癌で報告されている放射線障害に比して症状も激しい. 更に術後早期に照射を開始した例に発生が集中している. 本症の発生には食道癌手術の肺, 縦隔への侵襲が大きく関与しており, その臨床床像に特異性を与えていると思われる. |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
食道癌, 間質性肺炎, 放射線療法, ブレオマイシン |