アブストラクト(31巻12号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 心膜憩室の1切除例及び本邦報告例の統計的検討
Subtitle :
Authors : 藤本武利1), 伴場次郎1), 正木幹雄1), 松下央2)
Authors(kana) :
Organization : 1)虎の門病院呼吸器外科, 2)虎の門病院病理学科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 31
Number : 12
Page : 2181-2187
Year/Month : 1983 / 12
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 右上縦隔に発生した心膜憩室の1手術例を経験し, その憩室壁中に平滑筋束とリンパ球の集簇巣を認めた. 術前診断を縦隔腫瘍としたが, 術後心膜憩室と判明したことから従来の報告例における発生部位を調べてみたところ, 当初の予想に反して右上縦隔の発生頻度が意外に高いことが知られた. このことから今後右上縦隔の腫瘤様陰影に関しては, 心膜憩室を積極的に鑑別診断に組み入れるべきであると考えた. また, 従来心膜憩室, 心膜嚢腫壁には平滑筋束とリンパ球の浸潤をともに認めないとされていたが, 報告例でこれを明記したものは皆無であった. 自験例より心膜嚢腫例においても筋線維, リンパ球の浸潤の有無は鑑別診断上大きな意味を持ち得ないと考える.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 心膜憩室, 心膜嚢腫, 嚢腫状リンパ管腫, 心膜憩室の好発部位, 心膜憩室の病理組織像
このページの一番上へ