アブストラクト(32巻1号:日本胸部外科学会雑誌)
Title : | 膿胸に対する胸成術後遺残胸腔への植皮の経験 |
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Subtitle : | |
Authors : | 横山和敏, 高島正, 野崎正彦 |
Authors(kana) : | |
Organization : | 星ヶ丘厚生年金病院胸部外科 |
Journal : | 日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : | 32 |
Number : | 1 |
Page : | 88-91 |
Year/Month : | 1984 / 1 |
Article : | 報告 |
Publisher : | 日本胸部外科学会 |
Abstract : | 症例は53歳男性で, 咳嗽, 血痰, 右胸壁の腫脹で来院. 胸部レ線では右下肺野に腫瘤様陰影を認め, 胸腔穿刺にて淡黄色オカラ状の膿汁を採取し, 結核菌, 細菌培養はともに陰性であったが有瘻性膿胸と診断した. 膿胸腔の開放排膿を行い, 胸腔内の洗浄を反復しつつ膿胸腔の縮小を図るため, 6ヵ月間に胸成術を4回施行した. そして第4次胸成後膿胸腔内は成人手拳大に縮小したが, 労作時呼吸困難息切れなどの症状とともに肺機能低下があり, 第5次胸成及び膿胸腔閉鎖術は断念し, 胸腔内の肥厚した肺胸膜へ大腿部皮膚より採取した自家表皮を植皮した. 術後経過は順調で, 植皮部はよく生着して遺残胸腔内は皮膚で覆われ, 社会復帰も可能となった. 膿胸に対する胸成術後に招来する著しい肺機能低下を防止する新しい開放創の対処と考え報告した. |
Practice : | 臨床医学:外科系 |
Keywords : | 膿胸, 開放創, 遺残胸腔, 植皮 |