アブストラクト(32巻4号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 冠動脈狭窄と総頸動脈狭窄の合併例に対する同時血行再建の経験
Subtitle : 症例
Authors : 杉村修一郎, 小澤勝男, 服部良信, 渡辺浩次, 倉橋真人, 蔡垂昇
Authors(kana) :
Organization : 名古屋保健衛生大学胸部外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 32
Number : 4
Page : 546-551
Year/Month : 1984 / 4
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 胸痛を主訴とする54歳の男性に冠動脈造影の結果左冠動脈前下行枝と鈍縁枝に有意の狭窄を認めた. また右頸動脈上に血管音著明なため右頸動脈造影を施行し, 右総頸動脈の80%狭窄を認めた. この症例に右頸動脈の血栓内膜切除術と2枝A-Cバイパスを同時に施行し良好な結果を得た. 冠動脈・頸動脈両者の狭窄合併例に対する同時手術の報告は本邦ではいまだに見られないように思われるので, 本症例の詳細を報告した. 冠動脈狭窄か頸動脈狭窄のいずれか一方が重症で他方が比較的軽症であれば, 重症な方の血行再建を先行すればよいが, 両者がともに重症である場合には両者の一期的同時血行再建が望ましい方法である. 冠動脈と頸動脈の狭窄の併存頻度, 手術適応の決定, 手術術式の選択などについて文献的に考察した. 冠動脈狭窄と頸動脈狭窄の合併例に対する一期的両者血行再建手術は欧米では多数の報告を見るが, 本邦ではいまだその報告がないように思われる.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 冠動脈と頸動脈の狭窄, 頸動脈と冠動脈の狭窄, 冠動脈・頸動脈同時手術, 頸動脈内膜切除術, A-Cバイパス合併手術
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