アブストラクト（32巻4号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 広範囲型胸腹部大動脈瘤に対する二期的血行再建術 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 田中利明, 数井暉久, 小松作蔵, 柳谷晶仁, 渡辺祝安, 佐々木孝 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 札幌医科大学胸部外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 32 |
| Number ： | 4 |
| Page ： | 559-564 |
| Year/Month ： | 1984 / 4 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 左鎖骨下動脈起始部直下より総腸骨動脈分岐部直上に至る広範囲型胸腹部大動脈瘤の1例に対して, 腹部主要分枝動脈全置換を含む血行再建術を二期的に施行し, 良好な結果を得たので報告する. 症例は42歳男性で, 初回手術は部分体外循環法を用いて, 胸部大動脈瘤切除人工血管置換術を施行した. 2回目の手術は2ヵ月後に行い, spiral openingにより, 前回の人工血管吻合部末梢側より総腸骨動脈分岐部までの動脈瘤を露出し, 補助手段を用いることなく瘤の上下で大動脈を遮断し, Crawford法により瘤切除, 人工血管置換及び腹部主要分枝動脈全置換術を施行した. 術後経過は良好で, 腎機能障害なども認められず, 術後1年の現在, 社会復帰している. 本症例のごとく, 病変が広範な症例では二期的に血行再建を行うことは, 手術侵襲も少なく, 補助手段の簡便さ, 出血の制御, アプローチを含めた手術手技の点でも有利であると考える. 近年, 血管外科の進歩に伴い大動脈瘤に対する外科治療成績は向上してきている. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 広範囲型胸腹部大動脈瘤, 二期的手術, Crawford法, 腹部主要分枝動脈全置換術 |
