Title : |
5ヵ月乳児Ebstein病合併WPW症候群に対するHardy手術, 副刺激伝導路切断術の同時施行例 |
Subtitle : |
症例 |
Authors : |
牛島聡, 岩喬, 三崎拓郎, 川尻文雄, 三井毅, 槇野征一郎* |
Authors(kana) : |
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Organization : |
金沢大学医学部第1外科, *兵庫県立尼崎病院心臓センター小児科 |
Journal : |
日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : |
32 |
Number : |
6 |
Page : |
938-943 |
Year/Month : |
1984 / 6 |
Article : |
報告 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
Ebstein病を合併した5ヵ月乳児のWPW症候群症例に対して一期的同時手術を行い根治せしめ得たので報告する. 本症例は出生直後より頻拍発作を繰り返しWPW症候群と診断された. ジギタリス剤, β遮断剤の投与にもかかわらず頻拍が持続し1~2時間ごとにアミサリン20~30mgの静注を必要とするようになったため, 内科的治療の限界と判断され当科へ緊急入院した. 心電図, 術前電気生理学的検査より副刺激伝導路は右室後壁自由壁に推定された. UCG, 右室造影ではEbstein病の合併が明らかとなった. 軽度低体温体外循環下に副刺激伝導路切断術と三尖弁挙上転位術を施行し根治せしめ得た. WPW症候群に対する手術成功例としては世界最年少と思われる症例を報告するとともにEbstein病合併例では両者に対して同時根治術を行うことが必要であることを述べた. WPW症候群に対する手術療法はSealy, 岩らにより始められて以来, 不整脈患者に対する電気生理学的検査の進歩とともに現在では安全且つ確実に行われるようになっている1). |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
乳児WPW症候群, Ebstein病, 副刺激伝導路切断術, 三尖弁挙上転位術 |