アブストラクト(32巻7号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 動脈硬化性胸部大動脈瘤に対する外科治療の検討―特に虚血性疾患の合併と術式の選択について―
Subtitle : 原著
Authors : 数井暉久, 小松作蔵, 佐々木孝, 渡辺祝安, 大野猛三, 井上紀雄
Authors(kana) :
Organization : 札幌医科大学胸部外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 32
Number : 7
Page : 1005-1011
Year/Month : 1984 / 7
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 動脈硬化性胸部大動脈瘤における虚血性心疾患(IHD)の頻度を冠動脈造影法により検索し併せて合併病変に対する術式の選択及びその成績について検討した. 有意の冠動脈病変を胸部大動脈瘤30例中9例(30%), 特に狭心症, 心筋梗塞の既往, 心不全, 心電図異常所見などを有する11例中8例(73%)に認めた. 外科治療は1例を除く全例に施行し, IHD合併8例のうち, 上行, 弓部大動脈瘤2例にA-Cバイパス術を同時に, 下行大動脈瘤3例にはA-Cバイパス術を優先させ, その他一枝病変3例には動脈瘤手術のみを施行した. 手術成績は早期死が29例中2例(7%)であったが, IHD合併例では早期死はみられなかった. 胸部大動脈造影法により循環系リスクを予測し, IHD合併例では冠血行再建術を施行することにより非合併例と同程度のリスクで手術を施行することが可能であった.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 虚血性心疾患, 胸部大動脈瘤, 有意の冠動脈病変, 血行再建術
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