アブストラクト(32巻7号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 胸骨翻転術後発生した線維肉腫の1治験例
Subtitle : 症例
Authors : 三宅正幸, 岡田賢二, 人見滋樹
Authors(kana) :
Organization : 関西電力病院呼吸器科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 32
Number : 7
Page : 1118-1121
Year/Month : 1984 / 7
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 漏斗胸のため胸骨翻転術を行い, 術後経過良好で胸骨の変形なども矯正されていたが, 3年目に前胸壁に線維肉腫が発生した12歳の男性を経験したので報告する. 症例は腫瘍が前胸壁に限局していたこともあり, 右第V, VI, VII, VIII, IX肋骨及び胸骨の一部とともに摘出手術した. その後, DTIC, ADRの併用療法を行い, 現在のところ再発は見ていない. そもそも線維肉腫は, 放射線治療後や繰り返して起こった創部に発生することがあると以前より報告されているが, この症例のように術後創縁より発生したものは強く, その可能性を示唆すると考える. 線維肉腫は, 瘢痕組織や放射線治療後に発生することがあると報告されている. 最近, 胸骨翻転術後, 数年目に創部辺縁よりの線維肉腫の発生を見た患者を経験したので報告する. 「症例」患者:12歳男性, 中学1年生 主訴:前胸壁腫瘤 既往歴:8歳時に, 漏斗胸で胸骨翻転術 家族歴:特記すべきことなし 現病歴:胸骨翻転術後, 術後経過良好で, 胸骨変形なども完全に矯正されていたが, 術後3年目の昭和57年9月ごろより前胸壁手術創辺縁部に小指頭大の腫瘤があるのに気づくようになり, 同年12月, 本科外来を受診した.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 線維肉腫
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