アブストラクト(32巻8号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 心室中隔欠損, 右側流出路狭窄を伴う修正大血管転位症の1治験例. 特に手術方法について
Subtitle : 症例
Authors : 二宮淳一, 山手昇, 水谷隆, 原田厚, 庄司佑, 斉藤正敏*
Authors(kana) :
Organization : 日本医科大学胸部外科, *日本医科大学小児科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 32
Number : 8
Page : 1239-1244
Year/Month : 1984 / 8
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 心室中隔欠損及び右側流出路狭窄を伴う修正大血管転位症(S.L.L)と診断された7歳10ヵ月男児に対して, 心内電位mapping後に経右房的心室中隔欠損孔パッチ閉鎖及び右側心室-肺動脈間valved conduit縫着術を同時に施行し良好な結果を得たので報告した. 本症に対する手術は積極的に行われているが, 手術手技, 心室中隔欠損及び右側流出路狭窄解除へのアプローチ法などが術後の予後や合併症に大きく関与して, なお数多くの問題を残しているため, 文献的及び本症例の経験より手術術式の諸問題に検討を加えた. 種々の合併奇形を伴う修正大血管転位症(C-TGA)に対する手術はこれまで報告1)~12)されてきているが, 現在なお手術手技やアプローチ法に関して問題が残されている. この修正大血管転位症はbulbo-ventricular loopの回転異常に基づく奇形であり, 心室中隔を越えて大血管の転位があるにもかかわらず, 心房心室錯位(atrio-ventricular discordance)を伴うため, 血行動態としては正常心と同じである.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 修正大血管転位症, 心室中隔欠損, 右側流出路狭窄, 経右房的VSD閉鎖, valved conduit
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