| Title ： |
右脚ブロックと心機能 II. 右脚ブロックと左室機能：正常心, 右室肥大心における検討 |
| Subtitle ： |
原著 |
| Authors ： |
富永隆治*, 安井久喬**, 吉利用和, 窪山泉, 上野安孝, 安藤広美, 川内義人, 砂川博史***, 古森正隆, 徳永皓一 |
| Authors（kana） ： |
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| Organization ： |
九州大学医学部心臓外科, ***九州大学医学部小児科, *松山赤十字病院心臓外科, **福岡市立こども病院心臓血管外科 |
| Journal ： |
日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： |
32 |
| Number ： |
10 |
| Page ： |
1828-1834 |
| Year/Month ： |
1984 / 10 |
| Article ： |
原著 |
| Publisher ： |
日本胸部外科学会 |
| Abstract ： |
右脚ブロックの左室機能に与える影響につき, 正常犬15頭と肺動脈バンディングにより作成した右室肥大犬18頭を用いて検討した. 右室肥大犬は右室左室圧比0.5以下の中等度肥大群と, 右室左室圧比0.5以上の高度肥大群に分けた. 実験は静脈麻酔後, 陽圧呼吸下に開胸, 洞結節を挫滅し, 150bpmで心房ペーシングを行った. 右脚ブロックは右脚中枢枝を電気メスで局所的に焼灼することにより作成した. 右脚ブロック作成により, 左室のQ-upstroke interval, Q-peak dp/dt intervalは有意な変化を示さなかった. 左室収縮期圧は, 高度肥大群で軽度に低下したが, 有意差はなかった. 左室拡張末期圧は三群ともに有意な変化を示さなかった. 左室peak dp/dtは高度肥大群で軽度に低下したが, 有意差はなかった. 左室peak negative dp/dtは正常犬, 中等度肥大群では有意の変化を示さなかったが, 高度肥大群では, 右脚ブロック作成前2,561±560mmHg/sec, 右脚ブロック作成後2,182±576mmHg/secと有意(p<0.01)に低下した. 一回心拍出量は高度肥大群でのみ右脚ブロック作成前6.5±0.9ml, 右脚ブロック作成後5.8±0.7mlと有意(p<0.005)な低下を認めた. 以上より, 右室左室圧比0.5以上の高度心室肥大心においては, 右脚ブロックは左室機能, 特に左室の弛緩期に大きな影響を与え, 左室機能を低下させる1つの因子となり得ることが示唆された. |
| Practice ： |
臨床医学：外科系 |
| Keywords ： |
右脚ブロック, 左室機能, 左室拡張障害, 左室右室圧ループ, peak negative dp/dt |
