アブストラクト(32巻10号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 重症呼吸機能障害を伴う肺癌手術治験例(HFJV(high frequency jet ventilation)を用いた呼吸管理の工夫について)
Subtitle : 症例
Authors : 折田博之, 入沢敬夫, 小林稔, 今井高二, 鷲尾正彦, 加登譲*
Authors(kana) :
Organization : 山形大学医学部第2外科, *山形大学医学部麻酔科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 32
Number : 10
Page : 1857-1863
Year/Month : 1984 / 10
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 慢性閉塞性肺疾患の急性増悪時における呼吸管理は難しく, 例え人工呼吸器により管理できてもweaningが困難な場合もある. 症例は高度肺機能障害(%FVC 61.8%, FEV1.0% 28.5%)を伴う肺癌患者で諸検査の結果肺性心の状態であったが, 肺高血圧軽度なため手術可能と考え肺葉切除術を施行した. 術後2病日より状態悪化し再挿管, 気管切開を行い調節呼吸としたが, 呼吸器よりのweaningがうまくゆかず, 9病日にはPaCO2 86.7mmHgまで上昇した. この時点でHFJV(high-frequency jet-ventilation)を自然呼吸に併用して使用した. HFJV開始後, 順調なPaCO2の回復が見られ, 開始後4日で良好にweaningすることができた. 調節呼吸よりのweaningに際して, 自然呼吸に併用した形でのHFJVは非常に有効であったと考えられた. 慢性閉塞性肺疾患(以下COLD)の急性増悪時における呼吸管理は難しく, しばしば人工呼吸を必要とする. しかし人工呼吸中はコントロールされてもweaningには極めて難渋することがある.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : weaning, 高度肺機能障害, 肺性心, HFJV
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