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今回, 我々はマルファン症候群に, 感染性心内膜炎を併発した2例に対して手術を施行し良好な結果を得た. 症例1は, 20歳男性, 発熱, 全身倦怠感を主訴として来院した. 心エコー上MRと診断され, 感染性心内膜炎を併発していた. 心不全の増悪, 難治性感染により, 緊急僧帽弁置換術を施行した. 症例2は, 17歳男性, 胸痛発作, 呼吸困難, 発熱を主訴として来院した. 血液培養から, streptcoccus viridansを同定し, 心エコー, カテーテル検査より, 感染性心内膜炎によるMR, Annulo-aortic ectasia, ARと診断した. 感染消退の上, ベンタール術兼僧帽弁置換術を施行した. 症例2のごとく, マルファン症候群, Annulo-aortic ectasia, ARを基礎疾患に有し, これに, 感染性心内膜炎を併発しMRを生じた例に対してベンタール術兼僧帽弁置術を行い, 成功した文献的報告はなく, 本症例が, 第1例目である. マルファン症候群に合併するcystic medial necrosisを伴う弁組織に感染性心内膜炎(以下IE)を来した例は, 1940年Olcott1)により始めて報告された. |
