Title : |
気道形成術の臨床 ―気管分岐部再建術(Barclay氏手術)の治験例― |
Subtitle : |
症例 |
Authors : |
中元賢武, 前田昌純*, 門田康正**, 竹田清***, 高島正****, 野崎正彦**** |
Authors(kana) : |
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Organization : |
国立療養所愛媛病院外科, *香川医科大学第2外科, **大阪大学医学部第1外科, ***大阪大学医学部麻酔科, ****星ヶ丘厚生年金病院外科 |
Journal : |
日本胸部外科学会雑誌 |
Volume : |
32 |
Number : |
12 |
Page : |
2144-2149 |
Year/Month : |
1984 / 12 |
Article : |
報告 |
Publisher : |
日本胸部外科学会 |
Abstract : |
21歳男性の外傷性気管分岐部狭窄例に対し本邦で初めて術中呼吸管理にjet injectionを採用し, 分岐部再建術(Barclay氏手術)を施行し, 治癒せしめた. jet injectionの採用により気管・気管支の吻合操作も容易となり, また, 術中PaO2も100~150mmHgと良好で極めて有用であった. 術後denervationによる咳嗽反射が欠如したが, 通常の理学療法で対処でき, 全治退院した. 術後6年の現在, 元気に復職している. 胸部圧挫2ヵ月後に発生した気管分岐部狭窄症例に, 分岐部再建術(Barclay氏手術)を施行し治癒せしめ得た症例を経験した. 本術式施行の現況を述べるとともに, 本心で初めて試みたjet injectionの功罪, 分岐部切除によるdenervationの影響の2点を中心に考察を加え報告する. 「症例」患者:K.T. 21歳, 男性 主訴:労作時呼吸困難 家族歴, 既往歴:特記すべきことなし 現病歴:昭和52年5月11日, 作業用エレベーターの下敷きになり, 某医へ担送され, 両側血気胸の診断のもとに胸腔内ドレナージが施行された. |
Practice : |
臨床医学:外科系 |
Keywords : |
外傷性気管分岐部狭窄, 気管分岐部再建術, Barclay氏手術, jet injection, denervation |