アブストラクト（33巻1号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 先天性大動脈二尖弁を伴う大動脈弁膜症 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 藤原巍, 勝村達喜, 元広勝美, 木曽昭光, 野上厚志, 正木久男 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 川崎医科大学胸部心臓血管外科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 33 |
| Number ： | 1 |
| Page ： | 104-108 |
| Year/Month ： | 1985 / 1 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 先天性大動脈二尖弁は本邦では比較的まれで, 弁の機能不全を伴わなければ臨床的意義は少ないが, 時には急速に進行する大動脈弁狭窄や感染性心内膜炎の合併とそれによる閉鎖不全を来すことがあり, 正常弁機能を有する例においても厳重な経過の観察を要する. 我々は6例の大動脈二尖弁に続発した弁膜症を経験した. 狭窄症2, 純型閉鎖不全2, 閉鎖不全に軽度の狭窄の合併が2例で, 高度の石灰化を有する狭窄症の2例を除く4例はMモード, 長短軸心エコー図の併用により術前二尖弁の診断が得られた. 狭窄症は高度の石灰化により, 閉鎖不全は弁輪拡大, prolapsus及び1例は感染性心内膜炎による弁穿孔によるものであった. Bentall手術を1例, 人工弁置換術を5例に行いその1例には同時に大動脈右冠動脈バイパス術を行った. 先天性大動脈二尖弁は欧米では頻度の高い先天性心異常とされているが本邦では比較的まれで, それに基づく大動脈弁の機能異常を合併しない限り無症状に経過し, 臨床的意義は少ない. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 先天性大動脈二尖弁, 心臓超音波検査, 大動脈弁膜症 |
