| Title ： |
原発性縦隔未分化胚細胞性腫瘍の治療経験 |
| Subtitle ： |
症例 |
| Authors ： |
斉藤幸人, 大迫努, 辰巳明利, 福中道男, 増田与, 香川輝正 |
| Authors（kana） ： |
|
| Organization ： |
関西医科大学胸部外科 |
| Journal ： |
日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： |
33 |
| Number ： |
2 |
| Page ： |
247-254 |
| Year/Month ： |
1985 / 2 |
| Article ： |
報告 |
| Publisher ： |
日本胸部外科学会 |
| Abstract ： |
最近4例の原発性縦隔未分化胚細胞性腫瘍を経験し全例に手術を行った. 3例は術後維持療法として1例に術前治療としてcisplatin(CDDP)を主体とした化学療法を行った. この内yolk sac tumorの1例は術後肺転移を来したが, CDDPを用いた繰り返す化学療法にて445日の長期生存を得た. 1例は術前にCDDPを投与し手術を行ったが非治癒部分切除に終わり術後2ヵ月目で死亡した. 4例中2例は現在も生存中でそれぞれ1年3ヵ月及び1年の生存期間を得ている. この内の1例は絨毛癌であり2回の手術を行い, その後化学療法を繰り返し行っており良好な治療効果を得ている. このように従来予後不良であった縦隔未分化胚細胞性腫瘍に対し著者らは完全切除を目的としてまず手術を行い, 止むなく不完全切除に終わった場合でも術後にCDDPを主とした化学療法を反復施行することにより良好な治療効果を達成し得た. 縦隔に発生する未分化胚細胞性腫瘍はまれな疾患であるが, 若年男性に好発しそれらの内セミノーマ以外の腫瘍の予後は従来極めて不良とされている. |
| Practice ： |
臨床医学：外科系 |
| Keywords ： |
縦隔腫瘍, yolk sac tumor, 絨毛癌, 胚細胞性腫瘍, cisplatin |
