アブストラクト(33巻2号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 肋骨, 脊椎へ浸潤を伴った悪性胸膜中皮腫の1手術例
Subtitle : 症例
Authors : 藤原志郎, 酒井堅, 喜安佳人, 木村茂
Authors(kana) :
Organization : 愛媛大学医学部第2外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 33
Number : 2
Page : 255-259
Year/Month : 1985 / 2
Article : 報告
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 悪性胸膜中皮腫は今後増加が予想される予後不良な疾患であるが, 各種治療の併用により長期生存例の報告も認められる. 私達は, 肋骨及び脊椎へ浸潤した悪性胸膜中皮腫の1例に対し, 肺区域切除, 胸壁合併切除及び椎弓合併切除を実施し, 胸壁はテフロンメッシュで補なった. 術後ADM, CPM, Cis-DDPによる化学療法とともに, 計6,000radの放射線療法を行い, 良好に経過しているので, 若干の考察を加え報告した. 悪性胸膜中皮腫は, 胸膜に原発するまれな腫瘍で, その予後は不良である. 私達は, 肋骨, 脊椎への浸潤を伴った悪性胸膜中皮腫の1例に対して, 積極的に手術を行い, 化学療法と放射線療法を併用して, 術後10ヵ月後の現在良好に経過しているので報告する. 「症例」患者:58歳男性, 理髪業 主訴:右肩甲部から周囲へ放散する疼痛 既往歴及び家族歴:特記すべきことはない 職業歴:他の職業についたことはない 現病歴:昭和57年夏ころより右肩甲山周囲の疼痛があり, 近医にて鎮痛剤の投与を受けていたが軽快せず, 昭和58年5月当院麻酔科へ入院した.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 悪性胸膜中皮腫, 胸壁合併切除, 椎弓合併切除
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