アブストラクト(33巻3号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 後天性僧帽弁膜症に伴う三尖弁閉鎖不全に対する弁輪形成術の遠隔成績
Subtitle : 原著
Authors : 竹内慶治, 勝本慶一郎, 新堀立, 山本邦彦, 奥野隆久
Authors(kana) :
Organization : 国立埼玉病院地方循環器病センター心臓血管外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 33
Number : 3
Page : 339-345
Year/Month : 1985 / 3
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 後天性僧帽弁膜症に伴う三尖弁閉鎖不全(TR)に対し, 三尖弁輪形成術を34例に施行した. 早期死亡の5例(15%)を除き, 29例について遠隔成績を検討したが, およそ満足すべきものであった. 三尖弁輪形成術はkay法, 次いでDe Vega法を行ったが, 遠隔面より特に術式間に有意差を認めなかった. ただ, 巨大左房があるさいは, 三尖弁前尖と中隔尖との間の交連部付近に段差を生じることがしばしばある. こうした場合はDe Vega法の方がよい. しかし, Kay法でもコントラスト心エコーで追跡すると, 術後二次的に弁輪が縮小するためか遠隔期にTRが消失していくことを経験した. TRが再発・増悪した4例(14%)は僧帽弁再狭窄と僧帽弁置換後のperivalvular leakによるものであった. 機能的なTRに対する術後遠隔成績の評価は左心系要因にほとんど基づくものと考える. 術後胸部X線所見で心陰影の縮小の少ない例は巨大左房の残存と関係があった.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 機能的三尖弁閉鎖不全, 僧帽弁疾患, 三尖弁輪形成術, コントラスト心エコー, 巨大左房
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