アブストラクト（33巻3号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | A-Cバイパス術後症状残存症例の検討 |
|---|---|
| Subtitle ： | 原著 |
| Authors ： | 榊原哲夫, 広瀬一, 中埜粛, 松田暉, 白倉良太, 松村龍一, 辻和夫*, 川島康生 |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 大阪大学医学部第1外科, *阪和記念病院 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 33 |
| Number ： | 3 |
| Page ： | 346-352 |
| Year/Month ： | 1985 / 3 |
| Article ： | 原著 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | A-Cバイパス術後, 狭心痛, 息切れなどの症状が残存する症例のうち, バイパスの開否を検索し得た症例34例を対象とした. これらの症例の症状残存の原因を, 術後冠動脈造影, 心電図所見から検討した. 原因不明症例に対しては, 更に24時間心電図, エルゴノビン負荷冠動脈造影を施行し, また運動負荷時の左室機能や冠状静脈洞血流量を測定して検討した. 症状残存の原因が有意狭窄病変の残存によると判定された症例は25例(73%)〔左前下行枝19例(76%), 回旋枝3例(12%), 右冠動脈1例(4%), 左前下行枝及び回旋枝2例(8%)〕であった. 3例(9%)は, 術前術中の広範囲心筋梗塞, 4例(12%)は, 冠動脈攣縮が症状残存の原因と思われた. 以上の検討の結果, A-Cバイパス術後症状残存の原因としては, 左冠動脈の有意狭窄の残存, 広範囲心筋梗塞の既往, 冠動脈攣縮が重要であることが明らかとなった. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | A-Cバイパス術, 術後症状残存, 狭窄病変残存, 心筋梗塞, 冠動脈攣縮 |
