アブストラクト(33巻4号:日本胸部外科学会雑誌)

Title : 刺激伝導系の新しい生体染色法
Subtitle : 原著
Authors : 石井潔*, 黒沢博身, 小柳仁, 河田政明, 高英成, 榊原尚豪, 中野清治, 今村栄三郎, 貝塚秀樹**
Authors(kana) :
Organization : 東京女子医科大学日本心臓血圧研究所外科, **東京女子医科大学第1病理, *宮崎医科大学第2外科
Journal : 日本胸部外科学会雑誌
Volume : 33
Number : 4
Page : 467-476
Year/Month : 1985 / 4
Article : 原著
Publisher : 日本胸部外科学会
Abstract : 心臓外科手術において, 開心術時に刺激伝導系を直接肉眼で視ることができれば, 伝導系の外科的損傷を防ぐうえで有益である. また複雑心奇形の解剖や発生学上の問題点を理解する補助手段ともなり得る. 以前よりヨード・澱粉反応あるいはヨード・グリコーゲン反応(以下, ヨード・澱粉反応と記す)を利用した生体染色法は実験的に用いられ, 更に臨床にも使用されてきた. しかし組織障害及び残存する伝導障害のために現在まで普及されるに至っていない. この伝導障害の原因が, ヨード・澱粉反応それ自体にあるのではなく, ヨードを溶かしている溶媒液に在ると考え, それを実験的に確かめた. その結果新しい生体染色法としてヨード・ガスを使用し, それを直接刺激伝導系に噴射してヨード・澱粉反応を起こさせて, 十分に可視できることを実験的に確認した. 次いで組織障害の有無を検討するため, 電気生理学的及び光顕的な組織学的検討を行い, 急性期及び慢性期においても特に障害を来すことなく, 病的変化も起こらないことを確かめた. 最後に, 臨床応用の目的で噴射装置を試作した.
Practice : 臨床医学:外科系
Keywords : 刺激伝導系, ヨード・ガス, ヨード・澱粉反応, 伝導系の可視化
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