アブストラクト（33巻4号：日本胸部外科学会雑誌）
| Title ： | 今野法による乳児型大動脈弁狭窄症の1治験例 |
|---|---|
| Subtitle ： | 症例 |
| Authors ： | 寺田正次, 今井康晴, 高梨吉則, 黒沢博身, 星野修一, 里見元義* |
| Authors（kana） ： | |
| Organization ： | 東京女子医科大学附属日本心臓血圧研究所循環器外科, *東京女子医科大学附属日本心臓血圧研究所小児科 |
| Journal ： | 日本胸部外科学会雑誌 |
| Volume ： | 33 |
| Number ： | 4 |
| Page ： | 537-542 |
| Year/Month ： | 1985 / 4 |
| Article ： | 報告 |
| Publisher ： | 日本胸部外科学会 |
| Abstract ： | 乳児期早期より高度の心不全症状をもって発症する乳児型大動脈弁狭窄症は内科的治療に抵抗する重篤な疾患であるが, 弁の肥厚や狭窄の程度が高度であり, 他の心奇形の合併が多いこともあり, 一般に外科的治療成績も不良である. 本報告例は生後12ヵ月時に大動脈弁切開術を施行した. しかしその後も, 心不全状態が持続したため, 2歳5ヵ月時に今野法により大動脈弁論拡大及び弁置換術を施行し, 良好な経過をたどっている症例である. 先天性大動脈弁狭窄症に対する大動脈弁切開術は姑息手術であり, 狭窄病変を残すことが多い1). 生後12ヵ月時に弁切開術を施行した後も, 心不全状態が持続し, 呼吸器感染をきっかけに心不全及び呼吸不全の増悪を繰り返したため, 2歳5ヵ月時に今野法により大動脈弁輪拡大及び大動脈弁置換術を施行し, 症状の改善をみた症例を経験したので報告する. 「症例」症例：2歳3ヵ月, 女児 現病歴：妊娠, 分娩とも異常なし. 生後1ヵ月時に, 心雑音及び啼泣時のチアノーゼを指摘され, 某大学病院で心室中隔欠損症及び肺高血圧症と診断された. |
| Practice ： | 臨床医学：外科系 |
| Keywords ： | 乳児型大動脈弁狭窄症, 今野法 |
